2Oct
9月30日より、台湾人のRさんの「日本語基礎コース」が始まっています。
日本語がほぼ初級(と聞いていました)のRさんのレッスン。
彼の目的は「国に帰って、自分で日本語の習得ができるくらいレベルまでになりたい。」
というものでした。
ですので、斬新かもしれませんが、「練習」はかなり少なめに、まるで数学の授業をしているように、
公式→説明→理解→確認
という順で進めました。
これができる理由は
①漢字が分かる。
②英語が分かる。
③語学センスがいい。
④集中力がある。
⑤なにより「素直!」
だからです^^
って、日本語教師なら「こういう人に教えたい!」って思うように、とっても教えやすい人です。
でもでも、やっぱり今回も「1人1人の学習者の100%を満たす授業」をモットーに、本当にしっかりと準備をしました。
資料は「シンプルに」「分かりやすく」をモットーに作りました。
語彙、その他、たくさんの情報を教えた方が話せるようになる・・・とはもちろん思います。
ただ、今回の目的は、滞在中に話せるようになる!ではなく、「きちんと理解する」だったので、語彙説明や、文法解説に時間を取りそうな物は極力省きました。
そして、今回辿り着いたのが、この写真の資料です。
この1枚で
「私は昨日、蔵寿司で寿司を食べました。」が言えるようになります。
もちろん、動詞が違えば場所も目的語も変わってきますが、軸となるのはやはり一番上にある
「N1はN2をVます」
という公式です。
常にここを意識しながら入れます。
こうすると、なんというか、授業中、「道に迷わない」んです。生徒さんが。
単純な資料ですが、「N1はN2です」の名詞文の時は、この1枚で10項目入れました^^
これを、名詞文、動詞文、形容詞文、その他と、作っています。
語彙リストは別に宿題として。
文法知識は私の頭に入っているので、質問されたら答える程度。
目に入る物がシンプルだから、シンプルに頭に入っていくし、私も無駄な説明をしなくてもよかったです。
今回感じたこと。
「基本」を入れるときはごくごくシンプルに。
基本構造をしっかり練習してから、それから応用練習・会話練習に入る、これが大切なんだと痛感しました。
日本語学校では、
「導入」→「導入確認」→「ドリル」→「練習」→「応用」→「展開」と進むと思いますが、これを1項目ずつ行うことは、今回のあまり時間がないRさんには、無駄が多すぎる!と感じました。
ですので、今回の「5日間基礎セット」では、上の「練習」部分だけに焦点を当てました。
導入もほとんどしませんでした。
っと、これが万人にいいとはもちろん思いません。
でも、これだけフレキシブルに入れても、「学習者が満足してくれればそれでいい」と思っています。
今日で3日目が終わりました。
日に日に緊張がほぐれて、リラックス度も増してきて、冗談なんかもすこ〜しずつ出てきたRさん。
「今度は、私達が台湾に遊びに行きますので、その時は美味しい物を食べに行きましょうね!」
に、返してくれたRさんの答えは
「私の方がそれより先に福岡に来ると思いますよ。また日本語勉強しに来ますから^^」
(注:日本語は、かなり私が脚色しています^^; でも、意味は100%こういうことでした。)
きっとこの3日間を「楽しんでるよ!満足しているよ!」と言ってもらえているということ・・・だと信じて、来週の火曜日まで頑張ります^^!