6May
このタイトルでブログを書くのは久しぶりです。
今まで、数百の記事を掲載してきましたが、ず〜っと、一番読まれている記事N01.が「日本語教師de起業」の記事なのです。
本当に何気に書いたのですが、こんなにロングセラー?!でびっくりしています。ありがとうございます!
が、それだけ皆さんの関心があるということで。
なので、今、個人事業にして7年、法人化して3年半の今の時点での「日本語教師de起業」の続き、「日本語教師de起業②」をお伝えしたいと思います。
1.日本語教師時代の振り返り
日本語教師になって最初の5年くらいは、主に福岡市内の日本語学校、日本語教室で日本語を教えていました。
①認定校で、一クラス20名程の進学を目指す学校
②認定校ではありませんが、少人数制のクラスで、主に、観光ビザ内で来日して、最大3ヶ月という滞在期間で勉強する、という学校。目的は様々です。趣味、仕事、進学前のブラッシュアップ等々。
③個人で、マンションに一室などで、ご自分がほぼ1人でできる範囲内で独立して「日本語教室」を開かれている方。恐らく個人事業主としてされていたと思います。
④プライベートで、個人的に生徒を集めて教えていました。対象は主に、福岡に住んでいる外国人の方々です。週1ペースで、定期的に数ヶ月教えます。一番リラックスして教えることができましたが、普段、仕事をされている方が多いので、「仕事が忙しくて」など、気軽に欠席される、という欠点もありました。
このような環境の中で、時に掛け持ちをしながら日本語を教えることを楽しんでいました。
2.個人事業の前に
1.の環境で5年くらい日本語教師を続ける中で見えてきた日本語教師業界の理想と現実。
①交流の場がない=孤独
②養成講座を出た後、スキルアップする場がない
③収入が安定しない。足りない!
が、主な問題でした。
授業準備が大変、学校でも質問しづらいなど、他にもありましたが、主にこの①②③を何とかできれば、と思い、小さな活動を始めてみました。
「始めてみました」という表現がぴったりで、「事業を立ち上げよう!」などと思っていたわけではありません。
ですので、「何ができるかな〜」という感じで気軽にスタートしたのが「日本語教師のための倶楽部」でした。
3.日本語教師のための倶楽部
月に1度の開催で、参加費は500円。
まずは集まって、悩みを打ち明け合ったり、アイデアを共有し合ったり。ただそれだけだったのですが、
「私だけじゃないんだ」とか「そんな情報があったんですね!」など、情報を共有し合うだけで「楽しかった!」と言って頂ける時間でした。肩の力を抜いて集まれる、アットホームな会を続けました。そしてその中で、
「授業準備に時間がかかるから大変!」
「アルバイトを掛け持ちしないとやっていけない。でも、授業準備があるから、いっぱいいっぱいにはバイトも入れられないし。」
と、この倶楽部の中から、皆さんが抱えている問題が見えてきました。
4.文法の勉強会
3.の中から見えてきて、「やってみようかな」と思って始めたこと。それが、
「文法の勉強会」です。
その時、日本語教師として5年くらいが経っていました。
ですが、文法に自信があったわけではありません。
でも、「5年の経験でも、私より経験の少ない方、また、0の方には何かお役に立てるものがあるかも。」ということで、メンバーを7人くらいに絞って、毎週土曜日、自宅に来ていただき、「文法の勉強会」を1年間続けました。参加費は、1人1回300円です。
やり方は、みんなの日本語のテキストに沿って、ひたすらコツコツ文法を分析していく、というものでした。
1年で50課分終えました。最後に皆さんと振り返りを行いましたが、
「こんなに細かく文法を教えてくれる場所はないし、とっても分かりやすかった。」と言っていただけました。
この経験と皆さんの反応を持って、
「じゃ、個人事業として少しビジネスベースに持って行きたいな。」と思い、個人事業として登録しました。
5.個人事業としてスタート
まず、社名です。ずっとずっと悩みました。
「何でも名前は「3文字区切り」が法則だよ。ほら、マクドナルド、も3文字+3文字で区切れるでしょ?ソフトバンクとかもそうでしょ?」と聞いてしまったので、なんとなく「3文字」というイメージが定着してしまいました。
あと、私がこだわったのは
①日本的なイメージをあまり強く感じないもの(日本びいきみたいに思われるのが嫌だったので)。
だから、日本語と英語が入っている名前がいいな、と思っていました。
(本当に個人的にですが、昔、米米CLUBの「カールスモーキー石井さん」が好きだったのですが、その時石井さんが「日本語と英語が入った名前をつけようと思ってつけた」と言われていて、なんとなくそれが頭の中に残っていたので^^;、平仮名で日本を、英語で、日本以外の全ての国をイメージして、という思いでつけました)
②日本と世界の両方をイメージできるもの(世界中に広げる活動にしたかったので)
③日本語の発音のままでも世界中の人が分かってもらえるもの(どの国の方でも、聞いてそのまま意味まで想像できるものがいいな、と)
などを、想像しました。これは単に私の好みです。私の人生の最終目標が「世界平和」ですから^^
なので、そこにも繋がる名前を、と思い、結局半年くらいは悩みました。
「はぁと」=「Heart」
「international」=「世界」
ということで、「はぁと」で「世界を繋ぐ」というイメージを社名にしました。
もう少しその辺の思いやロゴに関することをHPでお伝えしていますので、もしよかったらご覧いただければと思います。
→https://www.heart-international.info/はぁとinternational/
ロゴなど作るつもりはなかったのですが、その時縁のあったメキシコ人のロゴデザイナーの方に
「入江さん、ロゴは会社そのものを表すんだよ。つまり会社の顔です。ロゴをみれば、その会社のイメージが伝わるので、ロゴはとても大切。」
と言われ、
「そっか、そんなものなんだ〜。」と思い、ロゴの作成をお願いしました。
自分で作ったりもできるのかもしれませんが、なんとなく、素人のイメージではなく、プロのイメージできちんと作ってもらいたい、と思ったので、そのまま彼にお願いしました。
「こんな形でね〜・・・」と、ロゴのデザインについて話すのではありません。
「入江さんは、この会社にどんな思いを持って、どうしていきたいと思ってるの?」というインタビューのようなやりとりをしました。
そこで、私の思いやこれからの夢、目的などを話し、そこからだんだん彼の頭の中にイメージが沸いてきたようです。
そして数日後、何種類かの候補を作ってくれました。色違いとかデザイン違いとか。
でも、私は彼に質問しました。
「あなたはどれが一番いいと思うの?」と。
そしたら彼は
「僕はこれだな〜。」と答えてくれたものにしました。
私は思いを伝えるまでが仕事。それを彼のインスピレーションとか、プロの作品として作り上げるのが彼の仕事。
私は最初から、「私の選択は、彼のベストと思うものにする。」と決めていたので、そのままそうしました。
こういう選択の仕方が私は好きです。
「どちらがプロなのか。プロが選んだものを信じなければ、プロに委託する意味がない」と思っているので、私の会社のロゴですが、私が選ぶ、ということはしたくありませんでした。私はプロではないので。
ちょっと長くなりましたが、こうやって「社名」と「ロゴ」が決まり、あとは、税務署に印鑑と申請用紙だけ持って行ってその場で「はい、開業です!」となりました。
個人事業の登録はとってもあっさりです。
あ、次に行く前に。
この時は、「新しいスタートとして!」という思いで、個人事業登録をしましたが、何も考えずにスタートしたデメリットが一つありました。
それは、今、政策金融公庫など、「新規事業への融資」が何種類かあり、起業を応援するための商品が出ています。
ですが、これは「創業後○年以内」と決まっています。
それは、法人化してからではなく、個人事業の開始から計算されます。これを数年後に知った私は、
「ちゃんと融資のことなども考えて個人事業の登録時期を考えれば良かった〜。」と少しだけ後悔しました。結局法人化後、この融資は適応されませんでした。
ですので、個人事業主登録をする時期がいつでもいいや〜、と思っていらっしゃる方がいたら、融資を受けるつもりかどうかを考えて、そこと合わせて時期を決められるのがいいかと思います。
ちょっと長くなりましたので、続きは、また2〜3日以内にアップしますね!
(写真は、個人事業開始とともにお借りした、とある一軒家のお宅の1階のお部屋です。
1階だけを事務所としてお借りしました。1年間自宅でやってみて、私は、自宅はではない、と気付き、自宅以外の場所を確保したかったのですが、全く資金「0」だったので、ひたすら周りの方に
「場所を借りたい。でも、お金がないから、とにかく安いところ知りませんか?!」
とずっと周りの方々にお願いした結果、この場所を紹介して下さいました。テーブル、電話、Wi-Fi等、全てもともとついていたので、最初の資金投資はほぼありませんでした。光熱費込みで、月20,000円くらいでお借りしていたと思います。本当に感謝!!!の2年間でした。上に家主さんが住んでいらっしゃったのですが、時々差し入れなども持ってきて下さったり、とても素晴らしい環境でした。
実はこの場所をお借りする前は、スナックをお借りして活動をしていました^^;
知り合いの方のお姉さんがスナックを経営されてて、お昼間の時間は使っていいよ、と言っていただき、スナックで勉強会をしたりしていました^^; 掃除だけしてくれたらあとはお金もいらないよ、と言っていただいたので。紫色のデコレーションの中で、きらびやかな名残の中で、とってもエキサイティングな勉強会を実施させていただきました。今となっては本当にいい思い出です^^)