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『Real Japan! Real Japanese!』〜南アフリカの男の子〜Vol.3


昨日までのK君とのレッスン模様です。

(今回も、1人では写真を撮らせてくれないK君のため、常に2ショットの写真となっております^^; 遊んでいるわけではなく(多分!)レッスン風景です^^:)

 

前回のBlogの時にやっと教材が決まり(写真にアップされている2枚の写真+その他教材、全部でかなりの量になりました^^;)、いざレッスン!という先週を過ごしました。

毎日数時間の「会話+文法」レッスンです。

毎日、毎日、いくつ質問を受けたか分かりません。彼は、とっても「好奇心」「知りたい」が強く、

 

「僕は、新しい知識を勉強するのが好きなんです」

と最初に教えてくれた言葉通り、とにかく質問!!!です。

 

そして私ときたら、「日本語の文法」以外は、本当に非常識!ってくらい無知なのです。。。恥ずかしながら本当です。

ですので、いつもMacでカタカタと検索しながらK君とのレッスンをしています。

「さ、今日も3人でレッスン頑張ろう!」と、言ってスタートします^^;

このリンゴは、私達の潤滑油です。。。

 

K君との個人レッスンは、とにかく「濃い」です。

そんな毎日を、周りの方は時々、ちょっと心配してくれます。

「大丈夫?!そんなに何時間も集中して疲れるでしょ?!」と。

 

私も疲れる「はず」だったのですが、それが、それが、体力的には夕方あたりから疲れは出るものの、精神的には私も満たされているのです。

「本気で学んでくれることの刺激と、本気で私に答えを求めてくれることへの充実感」なのかもしれません。

そして私は分からないことは

「分かりません」と伝えます。

(時々方言が出て、「う〜ん、わからん。。。」っと言ってしまうので、K君もそれを覚えて、私が質問して分からない時は、「ぜんぜん分からん〜」と言って、私をからかうまでになりました。。。この成長は予想外でした。

そして立場無し、の私です^^;

 

そんなK君とのレッスンですが、時々、ふとレッスンを認めてくれるような言葉を言ってくれる時があるのです。

「あなたのレッスンは、例えば目の前にいろんな色が点々とあって、それが全部集まって、1つになって、レインボーのようになる、そんなレッスンのようです。」

と。

 

数日前は、文法説明が終わり、一通りホワイトボードに板書した後、その板書をマジマジと見ながら

「素晴らしい。。。」

と言ってくれたり。

 

最近は、授業で冗談がぽんぽん出てくるほど楽しく心を開いてくれているK君ですが、文法に向き合う私の姿勢は、きっと認めてくれているのでは・・・?と思いたいと、思っています。

そしてこの写真達ですが

「博多駅に行ったとき、全然漢字が分からなくて、言葉の意味も分からなかったから、今度は博多駅でレッスンして欲しい」というリクエストに応えて行った時のものです。

駅に貼ってあるいろいろな国のポスターを巡りながら、「ハワイ」「フィンランド」「シンガポール」に行って来ました♬

ポスターの日本語を見ながら、

「自然の神秘」・・・って?

「話題のエリア」・・・って?

と、どこから飛んでくるか分からない質問をキャッチし、私の中で想像を膨らませて答えます。

時々私の答えに満足しないときは

「う〜ん、ちょっとgoogle先生に聞いてみます。。。」と、スマホを取りだしてcheck。

 

K君は初級です。

ですが、授業で使う教材は、初級〜上級関係無しのテキストやレアリアです。

どうしてこんな授業ができるかというと、彼の理論で

「読解をしっかりインプットして、正しい日本語の構造や文型を頭に入れることを一番大切にしたい」という考えがあり、それを元にレッスンを作っています。

なので、授業がない時間は、たくさんの読解教材を使って、頭に日本語の自然な構造をたたき込んでいます。

それが、どのような成果になって表れるのか分かりませんでしたが、最近、その効果を感じています。

 

ふと口からでる、メールで送られてくる会話が「自然」なのです。

「初級だから」とか全く関係なく、自然なフレーズが出てくるのです。そして、その時はだいたい本人は「これを使おう!」と意識してないように思います。

これが読解の効果なのか?!と今、私も感じ始めています。

 

そして、出てくる質問も、実に数学的で、「ここにこれがあるから、こっちがこうなるはずですよね」と、自分で理解している論理を私にぶつけてきます。

このやりとりは、何より私を成長させてくれます。

答えられないということは、私自身の文法分析なり、インプットが甘いということ。

 

こんな感じで、K君の質問攻めは、私の成長の薬となって、日々充実した時間をもたらしてくれています。

そして、こんな質問攻めのレッスンの最後は

 

「こんなに質問して、大丈夫?大変でしょ?あなたは、僕の質問を楽しんでくれてそうだから、あなたと話すと、僕も楽しくて・・・。でも、大変だったら言って下さい。あなたがhappyになるようにしますから。」

と、時々少年の顔と優しさを見せてくれます。

 

私のモットーは「1人の人の100%を満たす」こと。

相手の全てを受け入れることは時に難しいけど、その姿勢は、相手の心に「包まれることの安心感」を感じてもらえるのではと信じています。

安心は「正しさ」とか「常識」ではなく、「大きく包むこと」、そして「待つこと」と、私は思っています。

つまりそれは、相手のことを一度全て受け入れること。それが例え日本語レッスンの場面であっても、と思っています。

 

さ、2月中旬までのK君との時間で、私もどこまで成長できるのか楽しみです♬

博多駅、もうクリスマスが来ていますね!

 

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