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日本語教師の皆様のための『授業に役立つ小さなアイデア集③ ーモチベーションアップー編』

日本語教師の皆様のための『授業に役立つ小さなアイデア集③ ーモチベーションアップー編

 

今回は『モチベーションアップ編』です。

2日前、初めて名古屋でセミナーをさせていただきました。

主催は、JICリーダー受講生の「岡山今日香さん」。名古屋の25名の皆様に「日本語教師の働き方」と「授業のためのお役立ち講座」のような内容でお話させていただきました。
(「JICリーダー」⇒https://www.heart-international.info/jic-leader/

その中でいただいた皆様からのご質問の中から、少しずつこちらにも情報を整理しながらアップして、世界中の日本語教師の皆様に届く形でお役に立てたらと思っています。

 

『モチベーション』×『語彙力アップ』

簡単です♬

「皆さん、今から3分間で、この教室にある物の名詞を、できるだけノートに書いて下さい。日本語で書きますが、分からなかったらあなたたちの母語で書いてもいいです。たっくさん書いて下さいね。よ〜いドン!」

と言って、語彙力アップゲームをします。

「教室の中にあるもの」「あなたの部屋にあるもの」「かばんの中にあるもの」「スーパーにあるもの」「コンビニにあるもの」「国の実家にあるもの」「台所にあるもの」など、場面を変えればいっくらでも応用できます。こうやって、語彙をまとめて覚えながら、語彙力アップ!に繋がります。

そして、分からなくて母語で書いているものは、まず、クラス中で共有して他の子に聞いてみます。

「この○○は、日本語で何ですか?」

と、投げかけ、分からなければ教師が手助けをします。教室にあるものだったら指を指してもらえばいいし、教室の中にない物だったら絵を書いてもらえばいいです。
(生徒には悪いですが、絵があまり上手じゃない方が楽しい時が多いです^^;)

また、「形容詞を10個」「動詞を20個」など、品詞を変えて、早く書けた人が勝ち!でもいいですし、「色」「助数詞」「飲み物」「日本の食べ物」「白い食べ物」「黒い物」「動物園にいる動物」「文房具屋さんにあるもの」等々、書いてたらどこまでも広がります^^

早さを競う、または、制限時間を決めて、個数を競うなどで応用が出来ます。
語彙力アップは、彼らの永遠のテーマ^^;ですよね。

そして、もっと応用させることもできます。

このゲームの前に
「○○さん、前に来て下さい。」と言って、生徒1人を前に出して、「書記役」を与えます^^

「今からみんなが言うから、それをボードに書いて下さい。きれいにね!」

という風に指示をして、皆が言う答えをひたすら書いていきます。
みんなの発音が悪ければ、書記役の子は

「え、なに、なんて?」という風に聞き返しますし、(こういうとき、もし、聞き返す日本語が分かってなかったら「もう一度お願いします。」「もう少しゆっくり言って下さい。」など、きちんと日本語で言うように指示して、さりげなく、必要な日本語のフレーズも教えていきます。)

漢字の説明なども面白いですよ。

例)
A:「電気」
B:「え、でんき?漢字は?」
A:「電話の「電」と、気持ちの「気」。」
B:「え〜っと、電話って、どんな漢字だったっけ・・・?もっとヒントちょうだい><」

みたいな感じで、とにかく発話量と笑いには事欠きません^^;
でも、この活動の軸は「語彙力アップ」ですから、それに、「言う」「書く」など、他の技能も絡ませます。

そして、一通り書いてしまったら、今度はみんなで、書記役の子が書いた文字を読んでいきます。

その時、形が変、とか間違っている、というものがあれば漢字を他の生徒に質問してみます。分かる人が前に来て書いて、皆さんに「どうですか?この漢字、いいですか?」と確認し、みんなが「いいで〜す!」と言って、本当に良ければok、というふうにします。

言う人、書く人、確認する人、訂正する人、その全てを生徒にさせます。
教師は

「どうですか?これ、いいですか?」と誘導するだけで、最後に生徒達だけでは解決出来ない時だけ正解を教えます。

っという感じです。

全体の流れをおさらいすると

①時間を競うか、数を競うかで語彙力アップのためのゲームをする。
②応用として、「書記役」を作り、「書く」「伝える」「確認する」などを生徒達がほぼ全て行えるようにセッティングする。

です。
そして、もしこのゲームを授業の最初にやって終わったら、今度は、時間があれば授業の最後に

「もう一度確認します。」

と言って、また覚えているか確認するのもいいと思います。

これは毎回やっても面白いですよ!

っと、今日はここまでです^^

またできるだけ詳しく書きますね。

生徒のモチベーションアップのために授業の間に挟んだり、ウォーミングアップに使って頂いたりと、授業の隙間で出来る活動の引き出しを増やすと、教案通りに行かなかった時も、焦らず、楽しく、学びある時間が過ごせると思います♬

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