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教案の始め方「あ、落ちそうですよ」

 

こんにちは、アミです( ´ ▽ ` )ノ

 

日本語学校でのこと。

 

教務室の本棚で教材を探していると、作業スペースの方から

「あ、落ちそうですよ」

 

という一言が聞こえてきました。

 

はっとして( ゚o゚)!どきどきしながら声の方に目を遣ると…!

やっぱり!

…やっぱり!!

 

さて、作業スペースでわたしがみたもの。

 

それは…!

ある先生が椅子の背もたれにかけていたコートがずれて、もう少しで床につく…

という状況を、他の方が教えてあげているところでした。

 

状況を確認できたわたしは、ひとりでにやにやしていました

というのも、この「〜そうです」が、ここのとこ気になっていたからです。

 

「〜そうです」という文型はいくつかあって

例えば、視覚からの判断で形容詞を伴う「その毛皮のコート、高そうですね」のようなもの。

その他に、「伝聞」や「直前」などがあって、初級なるほど参考書にも入っています。

 

そして、何を隠そう「直前」の「〜そうです」が日本語学校での研修の課題にもなっていたのですが

そのときわたしが教案に書いたのは「木が倒れそうです」とか「火が消えそうです」

などの例文ばかりでした。

この二つの例文、絵にもかけるし、実際にロウソクの火を見せることもできるので

一見、導入なり練習なりで使えそうなのですが、しかしそこから先に何もありません

 

何もない、というのはつまり、じゃあ学習者がいつ使うのか

ということが考えられていない、ということです。

 

それが、この「あ、落ちそうですよ」という生の日本語を聞いて、ひとつ発見しました。

 

直前の「〜そうです」は、

何かに気づいて、「あ!」から始めて、誰かに教えてあげる、

あるいは全体に注意を呼びかける言い方のひとつなのですね。

 

わたしは、なるほど通信トレーニングの映像解説の方で、

トレーニング生として大公開でレッスン受講していますが、

実はトレーナーの方から

「場面は?」と聞かれるたびどきっとしています。

例文を出す時、場面を考えていないことが大半だからです。

 

日本語のネイティブとして、文法的に誤りのない例文はいくらでも出せます。

でも、日本語教師であるがゆえに語彙とか収まりの良さが先立ってしまうのでしょうか、

場面の伴わない例文ばかりで、使い物にならないことが多いのです。

 

教室を出た瞬間から、使える日本語を。

「場面」を意識した授業づくりを目指します!

 

アミでした〜( ´ ▽ ` )ノ

 

 

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