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人との関わりーコミュニケーションー②

異文化適応

 

こんばんは、松です!!

春の足音が聞こえてきました。

桜のつぼみがふくらんで、

うきうきした気分になります。

 

留学生に教えている私は

毎年この時期になると

どんな人たちが来るのかな・・

今頃、国の家族や友達と涙でお別れしてるかも・・

と想像がふくらみます。

 

この季節、初めて日本に来る外国人が多いですよね。

最初にぶつかるのは文化や言葉の壁かしら。

 

異文化への適応は

来日してから時間の経過と共に

変化すると言われています。

 

外国人が滞在国に適応しているかどうかを

どうやって見るかについては、

いくつかの指標があります。

今回はGullahorn & Gullahorn(1963)やBrislin(1981)の

「外国滞在による満足度」をもとに

適応の過程についてお話しましょう。

 

 

来日当初は

初めて接する外国の生活で

見るもの聞くものすべてが素晴らしく

うきうきして興奮します。

「ハネムーン」のような期間です。

 

でも、本格的な生活が始まると、

母国と日本のあまりの違いに驚き

今まで自分がやってきたやり方では

うまくいかない場面が出てきて

イライラやストレスを感じることがあるかもしれません。

 

滞在期間がさらに長くなると、だんだん慣れて

うまく適応できるようになり

居心地が良くなります。

が、中には違和感をかかえたままの人もいます。

 

そして、何年も日本に滞在した人は

帰国するときに不安を感じたり

帰国したあとに母国で逆カルチャーショックを

感じることもあるそうです。

 

 

異文化適応というのは

その国の文化を受容するということでもあります。

母国と日本の二つの文化の板ばさみで

葛藤を感じることもあるでしょうが

自国の文化を大切にしつつも

郷に入っては郷に従えでしょうね。

 

日本語教師のみなさんが

異文化適応の過程を知っておくと

「ああ、今は見るものが珍しくウキウキいている時期だな」、

「そろそろ慣れてきて、不満があるのかも」、

「母国と日本文化の板ばさみになってるの?」など

気持ちをくみとるヒントになるかもしれません。

 

 

ここでお話した異文化適応の過程は

一般的に言われているもので

全ての人に当てはまるわけではないことを

最後に加えておきます。

 

サポートしてくれる人がいるか、

家族と一緒に住んでいるか、

言葉にはあまり困らないか、

本人の性格は、などによって

適応するまでの時間や課程が異なってきますので。

 

それではまた来週!

 

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