25May
こんにちは! 松です(^0_0^)/
23日(土)「活きる力」講座2回目をしました。
参加してくださった方、本当にありがとうございました。
またお会いするのを楽しみにしています!
今日は三隅不二不によって提唱されたPM理論という
リーダーシップ理論をもとにして
教師の指導力のお話をしたいと思います。
クラス担任をされている方は、
どうやってクラス運営をすれば
学習意欲が高く能力がアップする集団、雰囲気のいい集団を作れるだろうかと
悩まれることがあるのではないでしょうか。
PM理論にあてはめて考えると
日本語教師のリーダーとしての役割は
目標達成機能(P機能:performance function)つまり日本語の指導法と、
集団維持機能(M機能:maintenance function)教室の心理的な環境づくりの二つに分けられます。
P機能は、日本語や日本文化の指導をするための
専門的な知識や技能のことで、
導入方法、教材の提示、コミュニケーションのために
どんなタスクやロールプレイを用いるかなどのことです。
M機能は、
学習者同士のよい人間関係を作るためのあたたかい雰囲気づくりや
やる気が出るような教師の声掛け、関わりかたなどです。
企業や学校では、リーダーがこれら二つの機能をどの程度果たしているかを
部下や生徒に評定させ、上司や教師のリーダーシップを評価します。
その結果は
P機能が高くM機能も高いPM型
P機能が高くM機能が低いPm型
P機能が低くM機能が高いpM型
P機能が低くM機能も低いpm型の4つの型に分けられます。
学習者の意欲や満足度、教育の効果が最も高くなるのは
4つのうち、どの型だと思いますか?
こたえはPM型です!
中條・縫部(1990)は、PM理論にもとづいて教師のリーダーシップを調査しました。
その結果、優れた日本語教師と、普通の日本語教師の間では
P機能、つまり教授法や指導法に差が見られなかったということです。
差があったのはM機能に関する項目でした。
・教師は自由でリラックスする教室の雰囲気を作る。
・教師は分かりやすく丁寧に説明しようとする。
・教師は学習者が間違っても、しからないで気持ちを分かってくれる。
・教師は学習者の質問に喜んで答えてくれる。
・教師はグループ活動をする機会を与える。
・教師は授業中、学習者を公平に扱う。
・教師は学習者の理解度が分かっている。
この調査は一部の留学生を対象にした結果なので
普遍性があるとはいえませんが
みなさんの授業の参考になればと取り上げてみました。
調査結果の資料は縫部義憲先生の『日本語授業学入門―組み立て方、進め方、分析と診断―』からの引用です。
それでは今週もいい1週間でありますように!また来週(^0_0^)