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こころの働きー日本語教育ー①

君の声しか聞こえない

 

みなさん、こんにちは!

月曜担当のマツです。

 

先日、野球観戦に行ってきました。

外野席はホークスファンで埋まり

みんな立ち上がって

文字通り、鳴り物入りの応援です。

 

私たちの後ろの席には

子ども連れがいたんですが

小さい子は両手で耳をふさいで

「うるさい~」って半べそ状態。

お父さんはその子を抱いて

どこかへ行きました。

 

野球に興味ない子どもにとっては

球場は非常にうるさく、苦痛な場所でしょうね。

 

 

 

私たちの音の聞こえ方は

物理的な音の大きさだけでなく

心理的なものが影響して

はっきり聞こえたり、

反対に、よく聞こえなかったりすることがあります。

だから同じ場所にいても

一人一人聞こえ方が違うんです

 

 

あなたは今、どんな音が聞こえてますか?

 

風の音、車のエンジン音、誰かの話し声・・・

私たちの周りにはたくさんの音であふれています。

 

例えば、あなたがパーティーに参加したとします。

みんなの話し声、笑い声、食器の音、流れる音楽などで

そこはとてもにぎやかです。

 

そんな騒がしい場所に

もし、あなたの大好きな人がいたとしたら・・・

 

その人の声だけ大きく聞こえることがあるんですよ~。

そんな経験、ありませんか。

 

他の人の楽しそうな話題より

会場に流れるノリのいい音楽より

好きな人の言葉に注意を払っているからです。

 

このようなこころのはたらきを

選択的注意といいます。

 

 

同じような大きさの音が

同時に存在していても

特定の音に注意を払うことで

私たちは自分に必要な音だけを選択し

聞き取ることができるのです。

 

これは音(聴覚)だけに限らず、

ほかの刺激(視覚や嗅覚など)にもあてはあります。

 

私たちの周りは

たくさんの情報や物事であふれていますが、

人は全てを処理することができないので

知らず知らずのうちに

必要な情報だけを取り入れていくのです

 

これを日本語の授業におきかえて考えてみると

どうなるでしょう。

 

毎日たくさんの新しい日本語を

あびるように習い、

疲れ気味でボ~っと聞いていた学習者が

突然、目をらんらんと輝かせ

授業にくいついて来たときは

彼らの選択的注意がはたらいているのかもしれませんね。

 

誰でも自分の興味あることは

聞きもらしたくないですからね~。

 

それでは今日はこのへんで。

また来週~(^0_0^)

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