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ステレオタイプに陥らないために

 

こんにちは、松です(^0_0^)/

梅雨ですね。

雨の日に傘をさして荷物が多いと大変なので

ときどきタクシーを利用します。

先日も渡辺通り(福岡市の通り名)でタクシーに乗りました。

渋滞にひっかかってしまい、長い信号待ちの列。

前のタクシーは、赤に変わったのに左折して行きました。

 

運転手さんは「ちっ、女の運転手はあんなことするから。いかんね~(博多弁で「だめだね」)」

独り言のようだったので、私は無言のまま。

そして頭の中で、「女の運転手」はあんなことする???とぐるぐる考えました。

 

タクシードライバーに占める女性の割合は何%かなあ?

その女性ドライバーの中で、信号を無視する人は何%いるのかなあ?

男性ドライバーはあんなことしないのかなあ?

 

 

 

女性は○○だ。男性は××だ。A型の人は△△だ。

このような信念をステレオタイプというのはみなさんもよくご存じでしょう。

 

私たちは周りの世界を認識し、理解するために

無意識に物事をカテゴリー化しています。

人はたくさんの経験の中から無数のカテゴリーを獲得していくのです。

特に、人を認識するときには特徴的な外見、性別、年齢、職業、人種や民族などからステレオタイプが形成されます。

 

最近の子どもは、うちの中でゲームばかりしている?

近頃の若者は、車を持たないし、お酒も飲まない?

イマドキの男性は、育児に協力的なイクメン?

新入社員は、マニュアル通りにしか動けない?

博多は美人が多い?

 

誰もが一度は聞いたことのあるような内容ですが、

全員には当てはまらないですよね。

 

外国人と頻繁に接する日本語教師のみなさんも

中国人は○○だ。

アメリカ人は□□だ。

日本人は☆☆だ。

なんて言ったことがあるのではないでしょうか。

もちろん私も言ったことありますぅ(><;)

 

ステレオタイプにはポジティブなものとネガティブなものがあると言われています(G.W.オルポート)が、特に問題になるのはネガティブな印象を伴うステレオタイプです。

 

もし自分自身がそのようなステレオタイプ的信念を信じていないとしても

知識や情報として何度も繰り返し聞いているうちに記憶システム内で活性化されます。

 

女性ドライバーは・・・

B型の人は・・・など

特にステレオタイプを信じている人の場合、

ステレオタイプに当てはまる情報のほうに、より着目してしまい、

それが強調されて記憶されやすくなるのです。

 

このようなネガティブなステレオタイプを防ぐためには

女性ドライバーを例にとると、

 

・偏見をもつことに罪悪感をもつこと、

・相手をよく観察して、その人の情報を収集すること、

・その人の能力で判断すること、

・さまざまな女性がいることを想像すること、

・頭では思っても、口には出さないこと、

・その人に対して何も判断しないこと

などの方法があります(大江・岡・横井,2006参照)。

 

くだんの運転手さんのように

ネガティブなステレオタイプに陥らないように

私も気をつけようと思いました。

 

それではみなさん今週もトキメキのある1週間でありますように!

また来週~(^0_0^)

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