31May
こんにちは! 松で~~す(^0_0^)/
水無月になりましたね。さっき調べてみたら
「無(な)」は「の」にあたり、
「水の月」と言う意味だそうです。う~ん、納得!
今日は今さらですが
日本語教師が心理学を学ぶ理由について
書いてみたいと思います。
私は日本語教師をしていますが、
別の学校では
臨床心理学や心理学の講義もしています。
医療系の専門職を目指す人たちが対象です。
それで初回の授業では必ず
「心理学とは何か」「心理学を学ぶ意義は?」というのをします。
月曜日のブログは日本語教師のための心理学をテーマとしているのに
そこのところの説明をちゃんとしないまま
3か月が過ぎようとしています(-_-;)
が、今さらながら心理学について熱く語りたいと思いました。
たまに心理学を、占いや霊的なものと思われている方がいらっしゃるのですが、
声を大にして言いますと
心理学は行動の科学です!!
科学っていうのはつまり
同じ条件のもとで同じことをすれば同じ結果が起こる、
再現性があるということです。
*こころの研究法についてはまた別の機会にお話しします*
こころを目で見ることはできませんが
これまでの研究で明らかになっている
人間の行動の法則は心理学を学べば誰でも知ることができます。
じゃあ、それが分かるとどんなことができるのでしょう。
自分のことや他人のことをよりよく理解することができる。そして
人間の行動を予測し(こういう対応をしたら、こういう反応や結果になる)、
制御できる(よくない行動を起こりにくくする)のです。
その結果、人の生活の向上を図ることができると考えられています。
例えば、
がんばった結果、成功したり、成績が上がったりするとやる気が高まりますが、
どんなにがんばっても、失敗し、成績も上がらないと、やる気を失ってしまいます。
人はどうしようもない状況を繰り返し経験すると
「自分は何をやってもだめだ」と思い、無気力になってしまうのです。
これを心理学では学習性無気力(Seligman & Maier, 1967)といいます。
教師が学習者に与える課題は
その人の能力よりも少しだけ難しいものが適切で、
難しすぎても簡単すぎても、やる気が出ないと言われています。
学習性無気力を起こさないようにするためには
いつも難しい問題を与えるのではなく
3回に1度くらいは成功体験ができるような課題を出すのがいいでしょう。
クラス単位の授業をしている教師は
どうしても全員に同じ課題を課してしまいがちですが
たまには各人の能力に合った課題を与えて
成功体験をつませることで
学習者に自信とやる気をつけてあげたいものです。
教師がこのような学びの法則を知っているかどうかで
日々の指導法も大きく変わるのではないでしょうか。
自分や学習者の特徴や性格を理解したうえで
行動の科学である心理学を取り入れると
学習者との関係や授業の質の向上、
ひいては学習者の能力の向上を
図れる可能性があります。
もちろん、人間は一人一人違うので
全ての人に当てはまる法則とは言えませんが
心理学が日本語教師の教育活動の参考になる
といっても過言ではありません。
これからも日本語教師のみなさんの役に立つ
心理学のお話をしていきたいと思いますので
ど~ぞよろしくお願いします!
それではまた来週~!