11May
こんにちは!松です(^0_0^)/
昨日は母の日でした。
お母さんに何かプレゼントしましたか?
ネットのアンケートなどを見ると、お母さんの欲しいのは
物よりも電話や手紙、会うこと、のようですね。
なんか分かるなあ~
私も一足はやく
ちょっとしたプレゼントを持って実家に行きました。
息子夫婦と孫(母からみるとひ孫)も一緒に!
息子たちが隣に住んでる親戚に
あいさつに行ってる間、
庭をながめながら、母とおしゃべり。
母:また太ったね~。顔が大きくなってる。
私:そう?もともと顔は大きめかも。
(中略)
母:3頭身ぐらいに見えるね~(笑)
私:それは言い過ぎやろ。
ここで「はっ?」と気がつきました!
そして何気に会話を修正・・・
私:頭重いから、歩き出してもすぐこけるよね~(冷汗)
そうです!
母は、ひ孫について話してたんですが
私は、自分が最近太ってきたことを気にしてたので
それを頭に思い浮かべて会話してたんです!
こんな経験はしょっちゅうです。
早とちりなワタシとも言えますが
これは、主語を省略して言う日本語だから起こりやすいのかもしれません。
最初に「○○ちゃん」と付けて会話したら起こらなかった誤解です。
対面で会話をする場合
同じ場面にいる安心感からか
主語や目的語などいろんな情報を省略して話すことが多いです。
そのため発話者が伝えようとするメッセージが
相手に伝わらないこともしばしば。
文章の体をなさない省略した会話ほど
誤解が生じやすくなります。
誤解の分類(三宮,1987;仲,1994)には
音韻論的、統語論的、意味論的、語用論的な誤解というのがあるそうです。
方言で「あ! ほうかぁ(そうかぁ)」と言ったら
相手に「あほかぁ」と受け取られ
「どうせあほや、悪かったな」と言われた、というのは音韻論的な誤解。
女性が犬を散歩させていたら
そこに猫がやってきて
犬が吠えはじめた。
それを見ていた人が
「(犬が吠えている原因は)猫ですか?」と聞いたら、
女性は「いいえ、犬です」と答えた。
主語や目的語の省略によって誤解が生じた例です。
最初に挙げた母と私の会話もこれと同じ
統語論的な誤解にあてはまります。
「その靴、高そうだね」って言われて
値段のことかと思い「安かったよ」と答えたら
相手は靴底の厚さのことを聞いていた、というのは意味論的な誤解。
「高い」が多義性をもっていることから生じます。
遊びに誘われたとき
「考えとくわ」と冷たく言って、自分は断ったつもりだったのに
相手は文字通りに受け取り
後日「どうするつもりか」と聞いてきた、というのは語用論的な誤解。
みなさんも思い当たる誤解のエピソードがありませんか。
特に日本語を外国語として学んでいる学習者との間では
誤解が生まれることがたくさんあります。
以前教えていた学生に「なるほど」「もちろん」を連発する人がいて
なぜか不快だったので、それについて聞きました。
彼は、便利な表現として日本人のマネをして使っていると答えました。
場面や上下関係、親疎の別なく使用すると
失礼になる表現が日本語にはたくさんあることを教えました。
初級で教えるのは難しいですが
中級以上の学習者には誤解されないような日本語を教えたいものですね。
とはいえ、
コミュニケーションで誤解が生じるのは当然のことです。
なぜ「当然」なのかは、また別の機会にお話ししま~す。
それではまた来週(^0_0^)/