ー日本語と日本文化で、日本と世界を繋いでいます-

menu

なるほど日本語.com

日本語教師の皆様のための 『授業に役立つ小さなアイデア集⑪ー教案の作り方ー編』

日本語教師の皆様のための 『授業に役立つ小さなアイデア集⑪ー教案の作り方ー編』

 

『教案の作り方シリーズ』の、今日は「ドリル(練習B)です。

過去の記事はこちらにあります。
http://naruhodo-nihongo.com/?p=2024⑤
http://naruhodo-nihongo.com/?p=2051⑥
http://naruhodo-nihongo.com/?p=2058⑦
http://naruhodo-nihongo.com/?p=2065⑧
http://naruhodo-nihongo.com/?p=2085⑨
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2110⑩

1.「ウォーミングアップ」
2,「導入」
3.「導入確認」
4.「文法のポイントと形の確認(練習A)」
5.「ドリル(練習B)」←(今日はここです)
6.「ミニ会話(練習C)」
7.「応用/展開」

 

【5. ドリル(練習B)】

【目 的】
「文型の定着を図る」

【内 容】
『文型の定着練習』

 

今日も簡単です♬
これ、見えますか?⇩⇩⇩

◆ドリルの種類◆

ドリルの種類 説明&例 備 考
◆教師が言った単語や例文を繰り返す。 例)

T:「食べましょう」

S:「食べましょう」

・ リズム、スピード、イントネーション

などに気をつけながら。

 

◆文の一部を入れ替えて繰り返す 例)

T:「これは 辞書です」

S:「これは 辞書です」

T:(雑誌を見せる)

S:「これは 雑誌です」

・ 代入部分が2箇所以上になることもある

 

◆活用などを変換させる練習 例)

T:「見ます」

S:「見ました」

・ 肯定文→疑問文/肯定文→否定文

現在形→過去形 など。

 

◆2つの文を結合させる 例)

T:「今日は約束があります。行きません。」

S:「今日は約束がありますから、行きません」

・2枚の絵を出すなど。
◆文の一部を与え、文を完成させる 例)

T:「家を出ます」

S:「家を出るとき、「いってきます」と言います」

・ 前後の因果関係を定着させる。

 

◆文を付け足していく 例)

T:「行きました」

S:「行きました」

T:「沖縄に」

S:「沖縄に行きました」

T:「母と」

S:「母と沖縄に行きました」

・ 長い文を覚えるのにいい。

・ 文の構造を覚えやすい。

◆質問に対して答えを言わせる。逆パターンも <指示付きQA>

例)

T:「スポーツは好きですか」(いいえ)

S:「いいえ、好きじゃありません」

<指示なしQA>

例)T:「日本語はどうですか」

S:「とても 難しいです」

「○○さんは 日本語はどうですか」

S1:「難しいですが、とてもおもしろいです」

・ コミュニケーションの形になっている。

 

◆翻訳させる 例)

T:「Book」

S:「本」

・ 口頭、フラッシュカード、写真など。

 

*みんなの日本語より抜粋

 

これは、私がまだみんなの日本語を使い始めたばかりの頃にまとめた「ドリル表」です。

内容は、みんなの日本語に掲載されているもの、だいたいそのままです。

 

巻頭、巻末部分って、結構便利な情報をまとめてくれていますよね。

そこを、自分仕様にまとめてキープしておくと、どの教科書で教える時にもかなり役立ちます。

基本的なドリルの仕方は、上記のような形、また、テキストに沿って、となりますが、「長くて言いづらい」という時は、区切って後ろから重ねて、などの工夫は必要になります。もうご存じの方も多いかと思いますが、念のためにアップしておきますね。

 

例)

S:「今日は5時までに帰らなければ〜。」
(長すぎて、うまく最後まで言えなかったとします。後ろから区切ってリピート、前のリピートにかぶせながら前の部分を長くしていく、というふうにします。)

T:「はい、「なりません」」

S:「なりません」

T:「なければ なりません」

S:「なければ なりません」

T:「帰らなければ なりません」

S:「帰らなければ なりません」

T:「5時までに」

S:「5時までに」

T:「5時までに かえらなければ なりません」

S:「5時までに かえらなければ なりません」

T:「今日は 5時までに かえらなければ なりません」

S:「今日は 5時までに かえらなければ なりません」

っと、こういうふうなコツは、ドリルの時にはよく使います。

そして、もし、テキストのドリルをそのまま使うのが面白くない、もしくは、少し応用として広げたい、という時は、登場人物や場所などを、学習者の実際の名前は場所にすると、リアルな練習になりますし、何より、とっても面白いですよ!

 

例)

T:「カリナさんは 今日 銀行に行かなければなりません。」(←教科書の例文)

S:「カリナさんは 今日 銀行に行かなければなりません。」

T:「李さん、天神郵便局」(←と、キューを出す)

S:「李さんは、今日、天神郵便局に いかなければなりません」(クスクス笑いながら答える)

T:「え、李さん、本当ですか?どうして 郵便局に行きますか?」
(と、時間があれば、この例文を本当の例文として、李さんんと会話を広げる)

S:「え、え、郵便局・・・」(と、少し焦る^^;)

T:「はい、李さんは今日、天神郵便局に行きますよね。どうしてですか?」
(という風に再度聞くと、あ、この続きを想像しないといけないんだ、と気付いてくれます)

S:「え〜っと、お金がありませんから。」
(また、手紙を出しますから、など、それに相応しい答えを返してくれます。)

T:「そうですか、何時に行きますか?」

S:「え〜っと、学校が終わってから行きます。5時くらいに行きます。」

T:「そうですか、分かりました。ATMは7時までですから、気をつけて下さいね。」
(など、リアルにアドバイスをする。)

S:「あ、はい、わかりました。」

と、最後まで、空想の会話に付き合ってもらって終わり、です。

ここは、あくまでも「ドリル+α」の部分です。

 

でも、こうやって不意打ちの会話を広げるのもとても楽しいですよ。

実際の場面の会話は、こんなふうに不意打ちのトピックも多いですから。

以上です。

では、少しでもご参考いただけますと幸いです。

 

夏休み、教師力をアップしたい!と、思っていらっしゃる方、どうぞ下記講座をお役立ていただければと思います!

 

 

【東京開催 8/10】本語教師の働き方と基礎力アップワークショップ」
【福岡開催 7/27,28 8/3,4】「文法集中スキルアップトレーニング」

http://naruhodo-nihongo.com/?p=2122

はぁとinternational株式会社 HP
https://www.heart-international.info

日本語教師の数だけ起業がある!「自分らしさ」→「社会の問題解決」→「自分らしい働き方」
(日本語教師の自分スタイル起業サポートプログラム)
https://www.heart-international.info/jic-leader/

初級文法なるほど通信トレーニング教材(初級文法に自信を)
https://www.heart-international.info/③初級文法なるほど通信トレーニング/

個別トレーニングで弱点補強
https://www.heart-international.info/日本語教師/個別トレーニング/

メルマガを配信しています
https://88auto.biz/heart-jic/touroku/entryform2.htm

 

関連記事

Follow SNS

最新の記事