26Jul
日本語教師の皆様のための 『授業に役立つ小さなアイデア集⑫ー教案の作り方ー編』
『教案の作り方シリーズ』の、今日は「ミニ会話(練習C)」です。
過去の記事はこちらにあります。
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2024⑤
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2051⑥
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2058⑦
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→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2085⑨
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2110⑩
→http://naruhodo-nihongo.com/?p=2132⑪
1.「ウォーミングアップ」
2,「導入」
3.「導入確認」
4.「文法のポイントと形の確認(練習A)」
5.「ドリル(練習B)」
6.「ミニ会話(練習C)」←(今日はここです)
7.「応用/展開」
【ミニ会話(練習C)】
【目 的】
「会話形式で文型・文法が使えるようになる」
【内 容】
『文型の定着練習(会話練習編)』
今日も簡単です♬
練習Cは、ごくごくシンプルな会話、ですね。
いろいろな練習の仕方があると思いますが、今日は『リスニング→練習』、『リーディング→練習』の2つのパターンをご紹介したいと思います。
【リーディング→練習】
(例:8課の練習C-2)
T:「はい、皆さん、練習Cをします。」
S:「は〜い!」
T:「では皆さん、1分あげます。この会話を自分で読んで下さい。(or 読みます、お願いします、などの言い方で)」
S:「はい」(1分後)
T:「読みましたか?」
S:「はい、読みました。」
T:「S1さん、ここはどこですか?」
(場面が想定しにくい場面もあります。その時は、生徒の想像の場面ならどこでもokなので、何か想像してもらう。例えば、同じ8課の練習C-1などは、場面が想定しにくいですが、「T:どこですか」→「S:え、え〜っと・・」→「T:どこですか?友達の家、会社、どこもokですよ!」と言いながら、自分から出なかったら、こちらからいくつか選択肢を出して、「どこでもいいんだ」という認識を持ってもらって、イメージを膨らましてもらう。というように、場面を作ります。場面を作ると、みんな頭の中に共通の絵が描けるようになるので、そこから練習を広げると、リアルさが増します^^)
S:「デパートです」
T:「そうですね。では、Aさんは誰ですか?」
S:「お客さんです。」
T:「いいですよ。では、S2さん、Bさんは誰ですか?」
S:「え〜っと、デパートの人です。」
T:「そうですね。S2さん、デパートの人は、誰ですか?」
S:「あ、店員さんです。」
T:「そうですね。店員、ですね。じゃ、S3さん、ここは何の売り場ですか?」
S:「え〜と、カバンです。カバン売り場です。」
T:「はい、そうですね。みなさん同じですか?カバン売り場です。そして、店員とお客さんの会話です。いいですか?」
S:「はい、同じで〜す。」
T:「では、一緒に読みましょう。「すみません。そのかばんを見せて下さい」はいっ!」
S:「すみません、そのかばんを見せて下さい。」(と言いながら、最後まで読む。)
T:「では、こちらはAさん、こちらはBさんです。はい、言いましょう。」
(クラスの半分をA、半分をBと指示。そして、読み終わったとします。)
「次は、ペアで練習します。」(と、二人ずつをペアにする。)
「今から3分、練習します。練習が終わります。あとで、AさんとBさん、反対です。また練習します。」
(反対、という言葉が分からないかもしれないので、両手で交代するようなジェスチャーをすればok)
そして最後に「発表」となります。
学校によっては、教師が一人芝居をして、場面も登場人物も全部説明してから、会話に集中してもらう、というやり方も多いかと思いますが、私は個人的に、こうやって、生徒達と会話をしながら「場面を作る」ことが楽しいので、よくこっちを使います。
本当に売り場をセッティングしたり、そこに生徒のカバンを並べたりして、リアルにジェスチャー付きで発表すると面白いです!
八百屋バージョンにするとか、他のお店に展開してもいいですね。
また、練習Cくらの会話は短くて、もう少し長い練習がしたい、という時は、会話の行数を増やして、そこを自分達で発展させて練習するように指示することもよくあります。
例えば、テキストに沿った練習が終わったとします。その後、ボードに以下のように書きます。
B:「はい、どうぞ。」(8課のC-2の最後のBさんの会話。その上の会話までも全て書いているとします。
A:「 。」
B:「 。」
A:「 。」
B:「 。」
そして、このように、「A、B」と、会話のカギ括弧だけ、もしくは、アンダーラインだけを、Cの会話の後に続けて書きます。
T:「みなさん、ここ、みなさんの会話を作ります。いいですか?時間は3分です。頑張って下さい!」
などと言って、Cの会話の後から、オリジナルで文を考えて欲しい、という指示を出します。練習Cの会話の後、4行会話を続けるんだな、という、具体的な長さもこれで示せますので、このくらい簡単!というクラスには、また、時間があって、もっと長くチャレンジして欲しいな、という時は、この行数を増やせばokです!
生徒達も結構ワクワクするみたいですよ^^
もし、過去の文法や動詞、形容詞などで、是非このタイミングで使って欲しい、というものがあれば、使って欲しい項目をボードに書いておいて、それを指さしアンガラ
T:「はい、みなさん、この中の動詞を2つ入れます。(使います、等)」
というように指示をすれば伝わります。
そして【リスニング→練習】バージョンですが、これは、教師が読む、もしくはCDを聞かせる、もしくは、生徒を2人指名し、後ろでちょっと練習してもらってから読んでもらう、というのも面白いですよ。
日替わりで、今日は【リーディング→練習】をしたので、次回は【リスニング→練習】でしよう、とかですね。少しずつですが、文を読み取る、聞き取る、という機会を普段の授業で増やすという、工夫=愛情は、生徒達に伝わりますよ^^
では、また皆さんの楽しい工夫で、ミニ会話を楽しんで下さいね!
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